こんにちは。
GW如何お過ごしでしたか、私は暦通りでした(チク◯ョウ!)。
さて、GWで時間が取れたので、Twitterから拾った面白ネタから地名についてのお話。
ブログ中に挟んだグラフが横長になっちゃったので携帯よりはタブレットかPC閲覧推奨です。
そもそものきっかけ
Twitterで呟いていたら、こんな話題になった。
ありますねえ。私みたいな新住民から見ると、神田はより古い街、神輿が立派な街がより偉い的な雰囲気がある気がします。偏見かな?
— 神田フレンズ (@kandazumi) 2018年4月16日
実際、住民の方たちみな良い方ですし、悪い意味での「江戸っ子!」というイメージ(粗雑とかそういうやつ)では無いのだけれど、一方で自分の住んでいる神田にとても愛着と誇りを持っておられるのも確か。「隣の街には負けないよ!」みたいな意識もあるのかなあ、とぼんやり思った次第。
江戸っ子(というか神田住民)の雰囲気については昔書いた
www.kandazumi.com
どっちが上、みたいな意識はないと思うんだけど、稚気あふれる競争意識ってあるのだろうか。
そもそもどうやって比較するのか
大規模なアンケートでも取れるなら別だが、そもそも街(というか地名)同士の定性的な比較というのはおよそ不可能に近い。
とは言ってもそこで諦めちゃうのも面白くないので、(1)知名度、(2)金銭価値、(3)その他、といくつかのやり方で定性的であるはずのものをむりやり定量化してみた(と言いつつ結局(2)(3)は続編で書きます)。
畢竟お遊びなのでそのつもりでお付き合いください。
神田駅前。町名としては内神田になる
(1)知名度
知名度≒関心度、と換算し(乱暴)、千代田区神田地域の町名がグーグルでどの程度サーチされているかを見てみた。
結果は以下の通り(2018年4月末現在)
町名 | Googleサーチ数 | 夜間人口(H27) | 昼間人口(H22) | 面積(K㎡) | 夜間人口密度 | 昼間人口密度 |
神田神保町 | 44,400,000(1) | 3009(3) | 24147(4) | 0.33(3) | 9118 | 73173 |
外神田 | 18,500,000(2) | 3575(1) | 32954(2) | 0.42(1) | 8512 | 78462 |
内神田 | 11,100,000(3) | 1538(5) | 22584(5) | 0.23(4) | 6687 | 98191 |
東神田 | 6,890,000(4) | 2749(4) | 8906 | 0.16 | 17181(2) | 55663 |
西神田 | 6,620,000(5) | 1238 | 9479 | 0.11 | 11255 | 86173 |
神田小川町 | 3,370,000 | 1154 | 12674 | 0.14 | 8243 | 90529 |
神田富山町 | 3,260,000 | 113 | 3600 | 0.02 | 5650 | 180000(2) |
神田多町 | 2,690,000 | 893 | 2030 | 0.03 | 29767(1) | 67667 |
神田駿河台 | 2,390,000 | 772 | 41946(1) | 0.34(2) | 2271 | 123371 |
神田岩本町 | 2,200,000 | 3088(2) | 20580 | 0.23(4) | 13426(3) | 89478 |
神田淡路町 | 2,160,000 | 1207 | 17438 | 0.09 | 13411(4) | 193756(1) |
神田錦町 | 1,950,000 | 824 | 20300 | 0.23(4) | 3583 | 88261 |
神田和泉町 | 1,270,000 | 673 | 7831 | 0.08 | 8413 | 97888 |
神田佐久間町 | 1,240,000 | 1151 | 8739 | 0.1 | 11510 | 87390 |
神田美土代町 | 1,190,000 | 47 | 3831 | 0.03 | 1567 | 127700(5) |
神田司町 | 1,170,000 | 405 | 3965 | 0.06 | 6750 | 66083 |
神田鍛冶町 | 960,000 | 383 | 12438 | 0.15 | 2553 | 82920 |
神田須田町 | 931,000 | 1191 | 12765 | 0.18 | 6617 | 70917 |
神田松永町 | 831,000 | 53 | 1716 | 0.02 | 2650 | 85800 |
神田三崎町 | 827,000 | 953 | 25453(3) | 0.19 | 5016 | 133963(4) |
神田相生町 | 746,000 | 0 | 366 | 0.01 | 0 | 36600 |
神田東松下町 | 732,000 | 248 | 2997 | 0.04 | 6200 | 74925 |
神田花岡町 | 448,000 | 0 | 1202 | 0.01 | 0 | 120200 |
神田練塀町 | 446,000 | 291 | 4526 | 0.03 | 9700 | 150867(3) |
神田紺屋町 | 391,000 | 127 | 2148 | 0.02 | 6350 | 107400 |
神田平河町 | 325,000 | 12 | 437 | 0.01 | 1200 | 43700 |
神田猿楽町 | 261,000 | 787 | 4962 | 0.09 | 8744 | 55133 |
神田佐久間河岸 | 146,000 | 119 | 951 | 0.01 | 11900(5) | 95100 |
神田北乗物町 | 109,000 | 55 | 778 | 0.01 | 5500 | 77800 |
神田美倉町 | 88,700 | 54 | 1107 | 0.01 | 5400 | 110700 |
神田東紺屋町 | 75,500 | 47 | 201 | 0.01 | 4700 | 20100 |
神田西福田町 | 70,900 | 9 | 604 | 0.01 | 900 | 60400 |
※ 町丁別昼間人口、面積はH27年国勢調査より、昼間人口は千代田区統計資料より。
※ それぞれ一位~五位には(1)のように順位を付した。
※ 「〇〇町」「神田〇〇町」のように住居表示実施前後の町名が併存している場合は「神田〇〇町」として纏めた。
こうやって纏めてみるといろいろ見えてきて面白い。
まず、Googleサーチ数から何となく見えるのは、神田の地名は大きく4グループに分かれているということ。
1 別格「神田神保町」
さすが世界一の古書店街、影響力が違う。
BOOK TOWN じんぼうで古書店情報を眺めているだけでも楽しい。
宝くじ当たったらここに住みたい
ちなみに比較のために以下いくつかの街を調べて見たのだが
町名 | Googleサーチ数 |
新宿 | 61,100,000 |
渋谷 | 55,900,000 |
池袋 | 34,700,000 |
上野 | 24,800,000 |
秋葉原 | 15,100,000 |
吉祥寺 | 11,000,000 |
流石に「新宿」「渋谷」には敵わないものの、なんとびっくり「池袋」よりサーチ結果が多いのね。
つまり「神田神保町」は「池袋」より関心が高いのである(謎理論)
2 広域地名グループ
さて、次に来るのが、広域地名である「外神田」「内神田」「東神田」「西神田」のグループ。
相対的に言えば面積も広いし、人口も多いので、何かとサーチされる機会も多いだろうか。
3 サーチ100万超えの中規模町
その下が100万程度のサーチがある町。
理由はいろいろなのだろうが(例えば神田富山町はバス停があるようなのでそれがサーチ数に影響している気がする、神田多町はこの前派手な事件が有ったのでそれが響いていると思われる、など)、全体の傾向としては面積、人口などで中規模以上の街が並んでいる感覚。(夜間・昼間)人口密度、面積でみると、上位五つの内三つはこのグループに入っているしね。
4 サーチ100万未満の地味な町
最後にサーチ数が90万台から7万台までの町。例外(神田鍛冶町、神田須田町、神田三崎町)はあれど小さい町が多く、人口も二桁やゼロ(!)がちらほら。
神田地区は住居表示を実施していない小さい町が多いので、こういう愛すべき小さな町がまだまだ残っている。
小結論
この結果に自分の印象を交えて考えて見るに、知名度という点で行くと、やはり神田神保町が他を圧しているのは間違いない。
その他の町では、夜間人口密度が高い東神田、神田多町、神田淡路町、神田岩本町あたりが住んでる人間が多いだけに声も大きいということはある気が(あくまでも肌感覚ですが)。
以前、スーモが珍しく神田を取り上げたことがあったが、それも東神田(を中心として秋葉原、内神田を含む)だった。
岩本町と共に、「岩本町・東神田ファミリーバザール 」でも有名ですね。
「ファミリーバザール」の由来は、岩本町で働く社員やその家族、知り合いの人々を対象とした、 狭い範囲の文字通り“家族向けの売り出し”でした。
当初は小規模なバザールでしたが、瞬く間に「いい商品が安く買える」というウワサが広がり、 回を重ねるたびにその規模は拡大しています。
神田多町は歴史が古いので有名。
たしか現存している町名としては江戸で一番古いのでは。
徳川家康は、慶長八年(1603)に荒涼たる武蔵国・江戸に幕府を開いた。
幕府は、この年に神田、日本橋、京橋の町割りを決め、江戸の町づくりを始める。
慶長期(1596~1615)に起立した町を江戸古町といい神田に限ると22カ町が成立している。
最も古い町は三河町、鎌倉町で慶長十年(1605)の起立。
その次が慶長十一年(1606)に起立した「たちょう」で神田では三番目にできた歴史ある江戸最古町のひとつである。
現在の町名表記は「多町」であるが、町の起立時は「田町」であった。
「田町」は田を埋め立ててできた町という意味の名と言われるが定かではない。
神田多町に限らず、このサイトで紹介されている神田公園地区(千代田区は所轄する出張所ごとに行政サービスなどが区分けされている)の町は最初に書いた「稚気あふれる競争意識」が強い気がする。町ごとの紹介文を読んていていて飽きない。
神田淡路町は神田地域を代表するワテラスと、もともとの町会がタッグを組んだまちぐるみの取り組み「淡路エリアマネジメント」で有名
神田界隈のシンボル、ワテラス
外部評価も高い
JAZZ AUDITORIAなど楽しいイベントも多い。
なんか書いてるうちにまとまりが無くなっちゃったので、一旦ここで切って、続きは改めて書きますね。
書きながらこういうアプローチで書きたかった訳じゃなかった気がしてなんかもやもやしつつ・・・うーん、何が違うんだろうなあ。
おそまつ。